2011

ワークショプ 2011年11月7日(日) 13:00-18:00

第1回「細胞環境の測定とモデリング」ワークショップ

高橋 恒一 (理研, 慶大), 上田 昌宏 (理研, 阪大), 杉田 有治 (理研)

細胞は、1ピコリットル程度の極微小の空間に、その一つ一つが複雑な複合デ バイスであるタンパク質分子や核酸などの巨大分子を数万種類詰め込んだ、人類 が知る最も複雑なシステムです。これまでは、細胞内の分子の働きは試験管中の ような均一な希薄溶液や真空中などの理想的な環境を念頭にモデル化され、理解 される事が多く行われて来ました。しかし、現実の細胞内空間は1ミリリットル あたり数百ミリグラム以上に逹するいわゆる分子混雑の状況にあるだけでなく、 細胞膜や細胞骨格、細胞内小器官、ゲノムなどにより高度に構造化されている事 が知られています。近年、1分子レベルの観察技術が急速に発展し、このような 特異な「細胞環境」の中で、細胞内分子が動的に時空間パターンを変化させなが ら、いかに高次の細胞機能を実現しているか、その様を直接観測する事が可能に なってきました。多方、「京」をはじめとする高性能計算機の実用化や新たな 計算手法の開発で、細胞環境を露わに考慮した細胞内分子ダイナミクスのシミュ レーションに道筋が付きつつあります。
本ワークショップでは、細胞レベルおよび分子レベルでのモデリングに取り組む 研究者と1分子計測の一線で活躍される実験科学者を講師にお招きし、今後大き く発展するであろう細胞環境の研究にどのように取り組んでゆくべきか、参加者 の皆様と実験、理論、計算の多方面から幅広く議論したいと思います。

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