生体分子のダイナミクスを原⼦粒度の分⼦動⼒学 (MD) シミュレーションを⽤いて⾏う場合には、 計算可能な時空間スケールが著しく制限されます。 このため、 私たちは、 (1) 計算科学による⾼速化、 (2) 統計⼒学に基づく効率の良いアルゴリズムの導⼊、 (3) マルチスケール分⼦モデルの開発、 の3つの⼯夫により、 従来の MD シミュレーションの限界を超えて広い時空間の解析を可能にしてきました。 このような計算⼿法をマルチスケール分⼦動⼒学と呼び、 我々のグループが開発を主導するソフトウェア GENESIS (https://mdgenesis.org/) に導⼊し、 LGPL v3 ライセンスで広く公開しています。
今後もマルチスケール分⼦動⼒学法や GENESIS の開発を続けていきます。 特に、 GPU を⼗分に活⽤することで⼗倍から百倍程度の分⼦動⼒学の⾼速化を⽬指しています。 また、 機械学習を組み合わせた分⼦動⼒学の⾰新、 いわゆる AI for Science の研究開発も重視しています。